パンフレット制作の費用・相場

ページ数と制作範囲でどう変わる?


商品やサービスの紹介、営業、展示会、施設案内など、パンフレットは企業と顧客をつなぐ代表的なツールです。しかし制作を依頼しようとすると、数万円から数十万円、冊子によってはそれ以上まで価格差があり、相場が分かりにくいと感じる方も多いでしょう。 パンフレットの制作費は、サイズやページ数だけでなく、企画、原稿、撮影、イラスト、印刷など、どこまで依頼するかによって変わります。また、三つ折りリーフレットと16ページの営業パンフレットでは、必要な情報設計も大きく異なります。 この記事では、パンフレット制作費の考え方、価格を左右する要素、会社案内との違い、依頼前に整理したいこと、制作の流れを解説します。

Pamphlet cost

1.パンフレット制作費の基本

パンフレット制作費は、大きく「企画・編集費」「原稿・撮影費」「デザイン費」「印刷費」に分けて考えると分かりやすくなります。


すでに掲載内容と写真が揃っている場合はデザイン中心になりますが、目的や構成から整理する場合は企画費が必要です。 パンフレットは限られた紙面で情報を伝えるため、何を載せないかを決めることも重要です。Webサイトの情報をそのまま全部載せると、文字量が多く読みづらくなります。手に取った人が次に何をしてほしいのかまで考え、必要な情報だけを設計します。


価格を比較するときは、ページ数だけではなく、企画や原稿作成が含まれているか、撮影は別途か、印刷部数はいくつかといった条件を揃えて見ることが大切です。 パンフレットの相場を調べるときは、印刷込みかデザインのみかにも注意が必要です。制作会社によっては印刷費を別途見積もる場合があり、さらに撮影や原稿作成がオプションになっていることもあります。同じ金額に見えても含まれる範囲が違えば比較できません。


また、パンフレットは配布単価で考える視点も有効です。100部だけ使う高額商材の営業資料と、展示会で1万部配布するリーフレットでは、一部あたりにかけられるコストが違います。商談単価や配布数、利用期間から逆算すると、適切な仕様を決めやすくなります。

  • パンフレット制作費は、企画・原稿・撮影・デザイン・印刷などの組み合わせによって決まり、用途に応じた設計が必要です。

  • 費用は、形状とページ数、新しくつくる素材、印刷仕様と部数という3つの条件で大きく変わります。

  • 会社案内が企業全体を伝える媒体なのに対し、パンフレットは商品やサービスなど特定テーマを伝える役割を持ちます。

  • 情報設計、表現設計、運用設計の3領域を整理することで、伝わりやすく使いやすいパンフレットになります。

  • 目的とターゲットの設定から情報整理、仕様決定、制作、配布後の検証まで5つの段階で進めます。

Three Points
2.費用を左右する3つのポイント

  • ダウンロード
    #01

    形状とページ数

    二つ折り、三つ折り、観音折り、中綴じ冊子など、形状によってデザイン工数と印刷費が変わります。ページ数が増えるほど情報整理も複雑になるため、単純にページ単価だけでは比較できません。

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    #02

    素材を新しくつくるか

    写真、イラスト、図解、コピーなどを新規制作する場合、その分の費用が必要です。特に商品や人を魅力的に見せたいパンフレットでは、撮影の品質が全体の印象を大きく左右します。

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    #03

    印刷仕様と部数

    紙の種類、厚さ、加工、色数、部数によって印刷費は変わります。少部数ならオンデマンド、大部数ならオフセットが向く場合があります。用途と配布計画に合わせて選びましょう。


Pamphlet vs company profile
3.パンフレットと会社案内はどう違う?

会社案内は、企業そのものを紹介することが主目的です。一方、パンフレットは商品、サービス、施設、イベントなど特定のテーマを伝えるために使われます。

例えば、営業先に企業全体を知ってもらうなら会社案内、自社の特定サービスを詳しく説明したいならサービスパンフレットが適しています。採用向けなら、企業情報だけでなく社員や仕事の内容を中心にした採用パンフレットという選択肢もあります。


目的が異なれば、必要な情報もページ構成も変わります。「とりあえずパンフレットをつくりたい」と始めるのではなく、誰に何を伝え、どのような行動につなげたいかを先に決めることが、無駄な費用を減らすことにもつながります。


パンフレットには「説明しすぎない」という役割もあります。紙面だけですべてを理解させようとすると、文字が小さくなり、情報の優先順位が分からなくなります。パンフレットで興味を持ってもらい、詳しい情報はWebサイトや営業担当へつなぐという設計も有効です。


特にサービス内容が頻繁に変わる企業では、価格や細かな仕様を紙に固定せず、QRコードで最新情報へ誘導することで、改訂コストを抑えられます。紙とデジタルを競合させるのではなく、それぞれの強みを活かして役割を分けることが大切です。

Content design
4.パンフレット制作で考えたい領域

情報設計|何を載せるか

まず考えたいのが、パンフレットにどの情報を掲載するかという「情報設計」です。 会社概要、商品・サービス、強み、実績、料金、導入事例、スタッフ紹介など、伝えたい情報を挙げていくと、どうしても内容は増えていきます。しかし、情報量が多ければ多いほど伝わるわけではありません。


重要なのは、誰に、何を理解してもらい、その後どのような行動につなげたいのかを明確にすることです。 例えば、初めて自社を知る人へ配布するパンフレットであれば、細かなサービス内容よりも「どのような会社なのか」「何を相談できるのか」を分かりやすく伝えることが優先されます。


一方、商談時に使用する営業パンフレットであれば、具体的なサービス内容や導入メリット、実績、価格などが重要になる場合もあります。 伝えたい情報をすべて掲載するのではなく、目的やターゲット、配布される場面を整理しながら、情報に優先順位をつけることが大切です。 

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表現設計|どう見せるか

文章だけで説明するのではなく、写真、コピー、図解、イラスト、グラフ、余白、文字サイズなどを組み合わせながら、読み手が直感的に内容を理解できる状態をつくります。


例えば、専門性の高いBtoB企業であれば、技術やサービスの仕組みを図解し、数字やデータを使って論理的に説明する方法が適しています。一方、店舗やサービス業であれば、実際の利用シーンやスタッフ、空間の写真を多く使用することで、利用後のイメージを伝えやすくなります。


また、ブランドカラーやロゴ、書体など既存のVI(ビジュアル・アイデンティティ)がある場合は、それらとの一貫性も重要です。 ブランドの印象は、写真や色だけで決まるものではありません。 見出しの付け方、情報の整理方法、余白の取り方、写真と言葉のバランスなど、情報をどのように編集しているかそのものが企業の印象につながります。

住宅リフォーム26

運用設計|どう配るか

営業担当者が商談時に手渡すのか、展示会で多くの人へ配布するのか、店舗や施設に置いて自由に持ち帰ってもらうのかによって、適したサイズやページ数、情報量は変わります。


例えば、展示会で大量に配布する場合は、持ち帰りやすさや印刷コストを考えてコンパクトな仕様が向いています。一方、商談時に説明しながら使用する場合は、ページをめくりながら会話を進めやすい冊子形式が適していることもあります。


最近では、紙のパンフレットだけでなく、PDFとしてメールで送付したり、Webサイトからダウンロードできるようにしたり、QRコードから動画や詳しい事例ページへ誘導したりする使い方も増えています。

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Making Process
5.パンフレット制作を進める5つのステップ

パンフレット制作では、いきなりデザインから始めるのではなく、目的や情報を整理したうえで順番に進めることが重要です。



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  • STEP 1|目的とターゲットを決める


    最初に、「誰に、何を伝え、どのような行動につなげたいのか」を整理します。 営業活動で使用するのか、採用活動で使用するのか、店舗への来店を促すのかによって、必要な情報もデザインも大きく変わります。


    また、経営者、担当者、一般消費者、求職者など、読む人によって知りたい情報も異なります。 制作前に目的とターゲットを明確にしておくことで、その後の情報整理や構成、デザインの判断基準がつくりやすくなります。

  • STEP 2|掲載情報を整理する


    商品・サービス内容、会社情報、実績、料金、導入事例、スタッフ紹介、よくある質問など、必要になりそうな材料を一度整理し、その中から優先順位を決めていきます。


    既存のWebサイトや会社案内、営業資料などがある場合は、それらを確認しながら整理すると効率的です。 また、社内では当たり前になっている内容でも、初めて会社を知る人にとっては分かりにくい場合があります。読み手の視点から、「この情報だけで理解できるか」を確認することも重要です。

  • STEP 3|形状と構成を決める


    二つ折り、三つ折り、観音折り、冊子などさまざまな仕様がありますが、見た目だけで選ぶのではなく、掲載する情報量や配布方法との相性を考える必要があります。


    例えば、短時間で概要を伝えたい場合は三つ折り、複数の商品やサービスを詳しく紹介したい場合は冊子など、用途によって適した形は異なります。 同時に、「表紙→会社紹介→サービス→実績→問い合わせ」といったように、読み手が自然に理解できる情報の順番も設計します。

  • STEP 4|原稿・撮影・デザインを制作する


    パンフレットの品質は、デザインだけでなく、掲載する文章や写真の質にも大きく左右されます。 特に会社紹介やサービス紹介では、既存の文章をそのまま掲載するのではなく、パンフレットを読む人に合わせて文章を整理し直すことが重要です。


    写真についても、既存素材だけでは伝えたいブランドイメージを表現できない場合は、新たに撮影することを検討します。


    Webサイトやロゴ、店舗、営業資料など、すでに他のブランドツールがある場合は、それらと表現がずれていないかを確認しながら制作を進めることで、企業全体として統一感のあるコミュニケーションにつながります。

  • STEP 5|印刷して活用を検証する


    同じデザインでも、使用する紙の厚みや質感、印刷方法によって受ける印象は大きく変わります。必要に応じて色校正や印刷サンプルを確認しながら仕上がりを調整します。


    そして重要なのが、完成後の検証です。 営業担当者や現場スタッフへ実際の使い勝手を聞いてみると、「このページをよく説明する」「この情報を質問される」「もう少し実績を見せたい」「持ち運びにくい」といった改善点が見えてきます。 実際の営業・広報活動の中で使いながら内容を更新していくことで、より成果につながる営業・コミュニケーションツールへ育てていくことができます。

まとめ


パンフレット制作の費用は、サイズやページ数だけで決まるものではありません。


企画や構成、原稿作成、写真撮影、図解、デザイン、印刷、加工など、どこまでを制作範囲に含めるかによって費用は大きく変わります。 そのため、最初から仕様やページ数だけを決めるのではなく、まずは「誰に、何を伝え、どのような場面で使うのか」を整理することが重要です。そのうえで必要な情報と制作範囲を決めていくことが、適正な予算を考える第一歩になります。


また、パンフレットだけですべてを伝える必要はありません。 パンフレットで興味を持ってもらい、詳しい情報はWebサイトへ誘導する。営業担当者がパンフレットを使って説明し、その後PDFをメールで送る。展示会で配布し、QRコードから事例や動画を見てもらう。 このように、他の接点との役割を整理することで、パンフレットをより効果的に活用できます。


MERRY BEETLEでは、パンフレット単体のデザインだけではなく、会社やサービスの魅力を整理し、Webサイト、会社案内、営業資料など他のコミュニケーションツールとの役割分担まで考えながら制作しています。 「現在のパンフレットでは自社の魅力が伝わりにくい」「営業で使いやすい資料をつくりたい」「Webサイトと合わせてブランド全体を整えたい」といった場合も、お気軽にご相談ください。


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Writer

1986年大阪生まれ。神戸大学卒業後、nendoを経て2016年、MERRY BEETLE設立。モノ・サービスや企業のブランディングにおける、デザイナーと企業の共通言語をつくるべく活動している。好きなものはクワガタ、カブトムシ、ウルトラマン(特にA)、そして焼きそば。


株式会社メリービートル 代表取締役

一般社団法人TOGU 代表理事
堺デザイン協会 理事
大阪デザインセンター(ODC) 評議員

大阪府地域資源活用・地域連携プランナー

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